初診は2023年12月中旬以降に予約できます。
日帰り手術は2023年12月下旬以降に予約できます。
日帰り手術件数 12,849件
(2004/5~2023/11)内訳
下肢静脈瘤にならないように予防することはできるのでしょうか?
下肢静脈瘤の進行を遅くする事はある程度可能ですが、完全に予防することは現実的には難しいです。下肢静脈瘤は、一度かかると手術しない限り自然に治る病気ではありません。
また症状によっては手術をせず保存治療を行うこともあれば、早急に手術が必要な場合もあり、下肢静脈瘤特有の症状が見受けられたら、専門医の診察を早期に受けることが予防に繋がります。
下肢静脈瘤がどのような症状なのか、またなぜ発生するのかその原因を正しく知っておくことも大切です。
下肢静脈瘤はその原因として遺伝的な要素があり、個人によって症状・進行が違いますので、下肢静脈瘤を完全には防ぐことが出来ないということもご理解も必要です。
下肢静脈瘤は、足の静脈の逆流防止弁が壊れて起こる症状で、一度逆流防止弁が壊れると自然に治る事もありませんし、治す事もできません。この逆流防止弁が壊れると、本来心臓に戻る血液が戻る事が出来ずに足に溜まりますので、血管が膨れ上がってきます。
下肢静脈瘤の初期症状として、静脈が膨らんだり血管が太くなるなど気づきにくく、その後足がだるかったり浮腫むなどの症状が出始めます。
足が何だか疲れやすい、ダルい、むくんでいる、つる、など症状が続いたら、早い目に専門医院で診察を受けましょう。下肢静脈瘤を完全な予防は現在の医療では難しいので、医師の正しい診断が予防の第一歩となります。
下肢静脈瘤の予防としてよく紹介されているのが、
などがよく謳われていますが、これらは足の浮腫(むくみ)の改善や血液の流れはよくなりますし、下肢静脈瘤の進行を遅らせることは出来るでしょう。
但し立っているだけで下肢静脈瘤の進行は進みますので、これらを取り入れても予防することは難しいでしょう。
では、下肢静脈瘤を予防するのに最も効果があるのはどのような方法があるのでしょうか。
血液の逆流を防ぐのに最適なのは、とにかく足を動かす事です。
足を動かすことで、ふくらはぎの筋肉がポンプの役目をして、足の先から心臓へ血液を押し上げますので、血液が足に滞留せずに下肢静脈瘤を防止することに繋がります。
出来れば毎日軽い運動や散歩を30分程度する事が最適ですが、まずは普段の日常生活の中で足を積極的に動かす事を取り入れていきましょう。
例えば、会社勤めやマンションに住んでいる方なら、エレベーターをなるべく使わずに階段を使う(毎回使わないのではなく、1日5回使うなら2回は階段を使う等)、車での移動が多い人は、駐車場に停める際に一番遠く離れた場所に停めることで歩く歩数・距離を増やしたり、電車やバス通勤の方なら、一駅歩くようにしたり、買い物の途中でお手洗いに行きたくなったら、遠くにあるトイレに行くようにしたり、今日は天気が良いので車じゃなく自転車で移動する等、日常の生活の中で工夫する事で足を動かす機会を増やして下さい。
また歩く際は、歩きやすいウォーキングシューズ等を履いて、かかとから地面に着いて歩くように心掛けて下さい。
下肢静脈瘤の予防として、足をマッサージすることで症状の悪化を防ぐことが期待できます。
寝る前や入浴時・入浴後に、座った状態でふくらはぎを手のひらで下から上にさするように2,3分のマッサージを行います。足の血液を心臓へ送るように手のひらで押し上げて下さい。
休憩中など、空いた時間にこのマッサージを1日数回行う事で、下肢静脈瘤の予防・改善となりますので、是非取り入れてみて下さい。
下肢に血液が溜まらないように、 長時間の連続した立ち仕事はさけた方が無難です。立ち仕事中は定期的に5~10分間は、できれば足を心臓より高くして休息するようにしましょう。
足の静脈の流れを良くするために立ちっぱなしではなく、足踏みをしたり、歩き回ったりして筋肉を動かしましょう。 足の筋肉を使う事で、筋肉の血管に対してのポンプ作用が高まります。
下肢静脈瘤のケア 寝る時の姿勢夜寝るときには、 クッションなどを使用して足を高くして休みましょう。枕や座布団を使い、膝の下に入れるようにして足が少し曲がるようにして眠ります。 膝が伸びていると疲れる上に、静脈の血液の流れによくありません。
下肢静脈瘤のある方は、足がかゆいからと言って掻きすぎたり傷をつけないようにしましょう。足をかいて傷をつけると色素沈着や潰瘍の原因になりますので気をつけて下さい。
下肢を清潔に保つようにしましょう。
下肢静脈瘤を予防する手段として最も効果的であるのが、医療用弾性ストッキングの着用です。
医療用弾性ストッキングは、下肢静脈瘤の原因となる血液の逆流を防ぐように特殊な編み方によって作られています。
症状によって様々なサイズや形、圧迫率の医療用弾性ストッキングがありますので、医師の診察、サイズを測定し、適切なストッキングを着用していただきます。
立ち仕事が多い方は、症状が出始める前から医療用弾性ストッキングを着用することで、下肢静脈瘤の予防だけでなく、足のダルさやむくみなどにも効果がありますので、積極的に着用することをオススメします。