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(2004/5~2025/7)内訳
下肢静脈瘤とは、足の血管(静脈)が膨らんでコブのようになる病気で、血液がうまく循環せずに静脈内に溜まることでコブのように血管が膨らみ、足がむくむ・怠い・つるなどの症状が起こります。
「下肢静脈瘤」とは、血管(静脈)内にある血流の逆流を防ぐ弁が壊れ、足の血液が停滞して溜まり、足の静脈血管が浮き出てきて、あちこちでコブ状に膨らみ目立つようになった症状のことです。
下肢静脈瘤(血管のコブ)ができると、足のむくみやだるさが起こってきます。その後、コブもだんだん大きくなっていき皮膚の痒みや黒ずみがでてきます。さらに重症化すると皮膚がただれ、潰瘍ができていきます。症状には個人差があり、血管のコブはあるが痒みやだるさがないこともあります。少しでもこれらの症状や違和感を覚えたら、一度診察を受けましょう。放っておくと少しずつ進行し悪化していきます。
写真のような血管の状態をみとめる方には、下肢静脈瘤を診ている医療機関での診察をおすすめします。 今は気になる自覚症状がなくても、静脈瘤が進行すると、だるさやむくみなどが出てきて、足の皮膚が痒い、黒ずむなどの皮膚症状も起こってきます。 重症化する前の早期治療を考えましょう。
下肢静脈瘤の特徴的な症状の一つにこむら返りがあります。静脈内の血液逆流防止弁が壊れ、血液が静脈内に滞ることで循環不全が生じます。その影響で夜間に筋肉が突然異常収縮し、こむら返りが起こります。
下肢静脈瘤が原因のこむら返りは、発症する頻度に個人差があり、月に数回の人、毎晩起こる人など様々です。繰り返すこむら返りがつらい人には手術加療を勧めています。今は日帰りで手術を受けることができるので、時間的、精神的負担が軽くなっています。
軽度のこむら返りには、医療用の弾性ストッキング(圧力のかかるソックスやストッキング)着用や就寝前の足のストレッチ、こむら返りが起こった時に服用する漢方薬「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」の常備などを勧めております。
下肢静脈瘤と診断された人の数を統計的にすると(※23)、足を殆ど動かさず長時間同じ姿勢のままとなる「立ち仕事」「デスクワーク」やあまり運動しない方が多く見られます。また女性に多いのも特徴で、これは妊娠・出産など女性ホルモンの影響で血流が多くなる事などが発症の原因となります。他にも加齢、血縁関係に下肢静脈瘤の人がいると発症しやすいというデータもあります。
※23:「最新アッペ・ヘモ・ヘルニア・下肢バリックスの手術」金原出版より引用。下肢静脈瘤は、発症してしまうと治療しない限り治りません。下肢静脈瘤になる原因を知ることで、未然に防ぐことや症状を悪化させないようにすることができます。
下肢静脈瘤は重症になると、皮膚に色素沈着や炎症が現れ、さらに悪化すると「うっ滞性潰瘍」という皮膚が壊死してしまう症状が出てきてしまいますので、予防と治療は大切です。
「下肢静脈瘤」の多くは足の静脈にある血液の流れる方向を決めるための弁が悪くなって起こります。静脈の弁は血液が心臓の方向へ流れるように一方通行弁になっていますから、この弁が悪くなると血液は逆流を起こしてしまうからなのです。
下肢の血液は、足の運動によって心臓に戻っていきます。また静脈には、血液の逆流を防ぐための弁がついていて、血液が重力に負けて下へ引かれ逆流しないようにくい止めています。
この逆流防止弁が、足の付け根や膝の裏など太い静脈血管の合流部で壊れ、これが原因で血液は逆流し、足の下の方に血液が溜まり、静脈がこぶのように膨らむのです。足の静脈にはいくつもの弁があるため、一部が逆流を起こしても正常な静脈弁が正常な血液を流すので全体的な影響はありません。
下肢静脈瘤は徐々に進行する病気で、生命を脅かすような病気ではありません。下肢静脈瘤が原因で、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすことはありません。しかし、病状が進行すると潰瘍になることもあり、放置しておくと感染を起こしたり出血したりと日常生活に悪い影響が生じますので、初期症状のうちに治療しておくべきです。
下肢静脈瘤の症状は人によって様々ですが、大きく分類すると「伏在静脈瘤」「網目静脈瘤」「クモの巣静脈瘤」の3つのタイプに分けることができます。
大伏在静脈や小伏在静脈の逆流防止弁が壊れて血管がポコリと浮き出る静脈瘤です。下肢静脈瘤の中では一番多い症状で、大きい静脈瘤なので、主にレーザー治療による手術で治療します。
皮膚のすぐ下の浅い場所に発症する、細い静脈に出来る下肢静脈瘤の症状で、血管が青く網目状に見えています。小さな静脈瘤ですので必要に応じて、注射による硬化療法にて治療します。
1mm以下の細い静脈瘤が蜘蛛の巣状に広がって見える症状です。自覚症状はほとんどなく、静脈瘤としては軽度で特に治療を必要としません。
あなたの下肢静脈瘤の症状を簡単にチェックしましょう。症状が軽い場合でも放置すると症状が進行し、下肢静脈瘤の場合は自然治癒することがないので、医療機関で診察しましょう。
重症度1 | 血管の色が目に見えて浮き出ている(軽症) |
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重症度2 | コブ状に血管が浮かび上がって見える(軽症) |
重症度3 | 足のうっ血による症状がある(だるさ、むくみ、足がつる、重い、疲れやすいなど) |
重症度4 | 足の皮膚の炎症症状がある(かゆい、色素沈着、発赤、皮が厚くなる、かたくなるなど) |
重症度5 | 出血や潰瘍を認める(重症:歩行が困難となる場合もある) |
発症初期は
「静脈がコブ状に膨らんでいる」「血管が少し太くなる」
といったものがほとんどで、その後徐々に「だるさ」「むくみ」などが生じてきます。また、頻繁に足がつったりする症状なども起こり、更に「かゆみ」や「湿疹」なの症状が出てきます。
こうなってくると、早急に適切な処置を施さないと、皮膚炎・皮膚硬化・ただれ・潰瘍と、さらに重症化します。
静脈弁が壊れきちんと閉まらないので下流の静脈に血液が溜まると、写真のようにコブができ膨れてしまいます。
下肢静脈瘤の症状が進行すると、その周辺の皮膚が茶色ぽく変色してきます。更に放置しておくと黒っぽくなっていきます。
血管が浮き出ている状態です。初期段階の軽症ですが、放置すると進行し、足がだるくなったりうっ血の症状が出ます。
下肢静脈瘤における色素沈着の症状です。血液の滞留が続くとこのような症状が現れます。色素沈着は手術を行っても消す事は難しいため、早めの治療が必要です。
下肢静脈瘤を放置すると、湿疹や出血、その後は潰瘍など重症に進行します。この画像は初期の潰瘍ですが、治療なしで治ることはありません。
下肢静脈瘤を長期間放置すると皮膚潰瘍になります。潰瘍に進行してしまうと治るまでに数ヶ月かかる上、歩行も困難で日常生活にも多くの支障が生じます。
色素沈着(しきそちんちゃく)
うっ滞性皮膚炎が進行すると、黒ずんだ部分の皮膚が硬くなったり厚くなったりする症状。色素沈着の症状は、レーザー治療で手術しても直ぐには消えません。
うっ滞性皮膚潰瘍(うったいせいひふかいよう)
皮膚がエグれて赤黒い潰瘍になり下肢静脈瘤の症状で最も重症な合併症です。常に痛みや出血があったり、歩行も困難になるケースもあり日常生活に大きな支障が生じます。