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(2004/5~2025/8)内訳
鼠経ヘルニアとは、どのような病気なのでしょうか?一般的には脱腸と知られていますが、ここでは鼠経ヘルニア(脱腸)とはどのような症状や種類があるか解説しています。
鼠径(そけい)とは、足(ふともも)の付け根の部分のことで、ヘルニアとは、体の組織が正しい位置からはみ出した状態をいいます。 本来お腹の中にあるはずの腸の一部が、腹膜と共に足の付け根の皮膚の下に出てきてしまう病気なので、「鼠径ヘルニア」といいます。 お腹に力を入れた時、立っている時などに出てくる人や、出たままになっている人もいます。
小児や中高年に発症することが多く、鼠径部の筋膜が構造上弱い男性に多くみられるのも特徴です。 良性の疾患ではありますが、自然に治ることはありませんので、治療は手術となります。
もともと、鼠径ヘルニアになる要素を持っている人もいますが、鼠径部の筋肉が薄く弱くなったところに、日常的に腹圧がかかるような状態が加わると発症します。 重いものを持つ仕事、立ちっぱなしの仕事、慢性的に咳をしている腹圧のかかるスポーツをしている、便秘症(気張ることが多い)など。 また、加齢により筋肉の壁が弱くなって発症します。人体の構造上、男性のほうが多くみられるのも特徴です。
初期段階では、違和感を自覚するくらいです。しばらくすると、立った時やお腹に力を入れた時に、足の付け根(鼠径部)にふくらみが出てきます。
横に寝たり、手で押さえると引っ込みます。痛みは感じません。
症状が進むと、「長時間立っているとしんどい」「時々痛みが起こる」「常にお腹が突っ張った感じがする」などの床状が出てきて、日常生活に支障が出始めます。
飛び出したヘルニア部分が筋肉で締め付けられ、戻らなくなった状態になります。これを「嵌頓」と呼びます。
強い痛みが生じ、硬く大きくなります。嵌頓になると、腸閉塞を引き起こしたり、はまり込んだ腸に血液が流れなくなり、腸の組織が壊死しはじめ、命にかかわる場合があります。
嵌頓はいつ起こるか予想できません。
鼠径ヘルニアには大きく分けて、外鼠径ヘルニア、内鼠径ヘルニア、大腿ヘルニアの三種類があります。 外鼠径ヘルニアと内鼠径ヘルニアでは、ヘルニアが脱出する経路に違いがあり、発症する多くは外鼠径ヘルニアです。 大腿ヘルニアは中年以上の女性に多いタイプで、嵌頓しやすいため早期の治療が推奨されています。 のタイプの鼠径ヘルニアであるか、手術前に診断することは、治療を円滑に進めるために大切です。